お知らせ

2022年度(第3回)教皇フランシスコ来学記念表彰の募集について

2022年5月2日
上智学院理事長 佐久間 勤
上智学院カトリック・イエズス会センター長 李 聖 一

教皇フランシスコの来学(2019年11月26日)の記憶を永くとどめるため、上智学院は2019年度末に「教皇フランシスコ来学記念基金」を創設しました。この基金の目的は、教皇フランシスコのメッセージ『叡智の座の大学で学ぶ者へ』の中に込められている様々な課題への取り組みを支援することにあります。貧困や社会的弱者の課題、多文化共生社会の実現や、SDGsなどに取り組む教育・研究活動、学生・生徒活動への支援をより強化するためです。

この基金による事業の一つとして、2020年度に記念表彰制度を設立しました。既に上智学院の各校では、「For Others, With Others」の教育精神のもと、こうした取り組みが活発に行われてきましたが、本制度は教皇フランシスコの来学を機に、そのメッセージを体現する活動を広く学内外に共有し、さらに促進するため表彰を行うものです。

2022年度(第3回)の表彰は、下記の要領にて公募し、選考委員会の審査を経て実施いたします。ぜひとも、様々な取り組みについて、応募くださるようお願いいたします。

応募要領

  1. 表彰対象
    上智学院及び設置する各校の生徒、学生、教職員、卒業生が取り組んでいる、教皇フランシスコのメッセージを体現する教育研究活動、課外活動、業務実践などの諸活動。
    *開始時期は問わないが、2022年に取り組みを実施しているもの。

    表彰事業例:
    1. (1) 貧困者及び社会的弱者を支援する事業
    2. (2) 移民及び難民を支援する事業
    3. (3) 多文化共生社会の実現にかかわる教育研究活動
    4. (4) SDGsにかかわる教育研究活動
    5. (5) 若者とともに歩む教職員の実践的活動
    6. (6) イエズス会使徒職全体の方向づけ(UAPs)にかかわる諸活動
    7. (7) 教皇来日来学時のメッセージを体現するための諸活動
  2. 応募資格
    1. (1) 自薦の場合:上智学院及び設置する各校の生徒、学生、教職員。学院の設置する事業会社社員、卒業生、後援会員、イエズス会員が構成員に含まれることも可。
    2. (2) 他薦の場合:上智学院及び設置する各校の生徒、学生、教職員による推薦とする。
      推薦対象には、卒業生、後援会員など、学院及び各校と関わりのある活動を含む。
  3. 応募期間
    2022年12月12日(月)~2023年1月10日(火)

※詳細は、応募要領をご確認ください。

2021年度(第2回)受賞者のメッセージ

「社会奉仕活動・インド募金・インド訪問」

六甲学院中学校・高等学校 社会奉仕委員会 代表:井上 颯太

六甲学院では1977年よりインド募金を行っています。全校生徒が月々200円を自ら の手で出すことによって、募金する意味を見出し、イエズス会の教育精神である「Men for others, with others」を身に着けることを目的の一つとしています。インド募金はハンセン病患者の治療やその子どもたちの教育に役立てられ、コロナ禍以前は2年に1回、実際にインドを訪問して教育を受ける子どもたちと交流を行ってきました。

インドの現実は貧富の格差が激しく、ハンセン病患者への差別も根強く残っています。 インド募金はそれらの隔たりをなくし、ともに歩むことが出来る活動だと信じています。これからも社会奉仕活動を通して、社会的弱者への理解を深め、寄り添うことが出来るようになりたいと思います。

「自分ごと化プロジェクト」 一般社団法人 自分ごと化プロジェクト

代表理事:鈴木 健斗(広島学院中学校・高等学校卒業生)

広島学院では「Men for others, with others」は朝礼や体育祭などの行事のみならず、日常の授業でもよく耳にする標語となっていますが、それを体現することは難しいと日々感じています。そのような中、自分自身で考え、編み出したのが「自分ごと化」です。

2016年から2018年にドイツに留学していた際、難民問題や紛争問題が盛んに議論されていましたが、はじめは他人ごと化していました。しかし、それらの問題に直面している人々と友だちになることで、「自分ごと化」することが出来ました。

「自分ごと化」こそが「Men for others, with others」を体現し、ひいては世界恒久平和につながると信じ、このプロジェクトを立ち上げました。日本の若者と世界中の若者を様々な形での交流を通してつなげ、自分の周りのみならず、世界中の物事や人々を「自分ごと化」できるように活動を続けていきたいと思います。

「国連機関Youth and United Nations Global Alliance(略称:YUNGA)のAmbassadorの拝命、及びThe Round Table of Global Seekers(略称:RTGS)の設立」

上智大学法学部国際関係法学科4年 和田 早織

2019年11月、教皇フランシスコ来校時の講話の中に印象深いメッセージがありました。「皆さんの大学全体で、若者たちが単に準備された教育の受け手となるのではなく、若者たち自身もその教育の一翼を担い、自分たちのアイデアを提供し、未来のための展望や希望を分かち合うことに注力すべきです。」というものです。学生が日々いそしむ学問というものは、その受動的な修得にとどまることなく、その先には常に学問を役立てた積極的な行動を期待するものです。この積極的な行動の一つが国際社会の形成に参与するという行動にあたると私は考えています。

YUNGA AMBASSADOR及びRTGS代表として国際社会に若者が参入する機会を展開して参りました。社会一般において若者と専門家の活動の場がやや区別されている傾向にあると認識してからは、若者と国際社会をつなげる機会を創出しています。

これからも若者と専門家が協働する場所を確保し、若者が人生の早い段階から将来の国際社会の担い手へと成長できるよう継続的に励んでいきたいと思います。

問い合わせ先

上智学院カトリック・イエズス会センター(教皇フランシスコ来学記念表彰担当)
catholic-co@sophia.ac.jp