NEWS 2018.10.29

貧困地域等の生活改善を投資目的として据えた社会的インパクト投資の開始について

ベンチャーキャピタルファンド(Aavishkaar社・インド)への投資

上智学院は、2018年10月に貧困地域等の生活改善を明確に投資目的として据えた社会的インパクト投資(ベンチャーキャピタルファンド<Aavishkaar社・インド>)を開始しました。

Aavishkaar社は、インドでアーリーステージの社会的企業に対し投資を行うファンドとして、2001年に発足し、世界の投資家から投資資金を集め、インドを中心とした南アジアの農村部などで事業を行う社会起業家へ出資する、アジア最大級のファンドです。

このファンドは、貧困地域等の生活改善を明確に投資目的として据え、これまで延べ7千万人もの人々の生活を改善してきましたが、特筆すべきは、そうした大きな社会的インパクトと同時に、投資家に対し非常に大きな経済的リターンを生み出してきたことが挙げられます。「経済的リターンを犠牲にすることなく、大きな社会的インパクトを達成することは可能」であることを証明したAavishkaarは、国連やG20などの場で表彰され、ビジネススクールのケーススタディでも取り上げられています。

上智学院では、建学の理念の一つである、『学問研究及び社会貢献を通じて、「人間の尊厳(human dignity)」を脅かす課題 - 貧困、環境、教育、倫理 - の解決に貢献する』を資産運用面で実践するために、国連責任投資原則PRIに署名し、環境、社会、ガバナンスを考慮したESG投資に取り組んでいます。

今回の社会的インパクト投資は、PRIイニシアティブの原則の実践をさらに推進し、また、国連「持続可能な開発目標(SDGs)」で掲げる目標を資産運用面で支援するものと位置づけています。上智学院では、これらの投資による資産運用収益を、奨学金をはじめとした学生への経済支援や教育研究活動のさらなる向上のために活用しています。